クエン酸は、自然界に幅広く存在し、様々な植物、果実や牛乳に含まれています。
果実中(特に柑橘類、イチゴやブドウ)、トマトなどに比較的高い濃度で含まれています。クエン酸は、人や動物の代謝において不可欠な機能を持っています。人は体内で驚くほどの量のクエン酸(毎日1.5kg以上)を合成したり代謝したりします。クエン酸サイクルでは、炭水化物、脂肪、蛋白質のような食品成分が二酸化炭素や水に分解され、体の様々な機能へのエネルギーとなります。さらに、新しい細胞組織が合成される過程で、クエン酸は重要な役割を担います。以前クエン酸は、レモンから抽出されて、長い間食品産業で使用されてきました。しかしながら、この方法では現在の需要に応えることは不可能なため、現在は糖蜜からの発酵法により製造されています。
世界のクエン酸の市場は年間80万トンを超え、そのうち70%以上が飲料及び食品工業で使用され、主に酸味、pHの安定化及び抗酸化剤の効果増強の目的で使用されています。また、その特徴的な酸味をレモネードやジャム、飴、菓子などに与え、栄養素としての油脂や脂肪の安定化、野菜や果実、魚、肉の保存にも重要な役割を担っています。医薬品業界での市場は約15%で、主に発泡性の錠剤に使用されています。残りは、動物飼料や家庭用品や工業用途に使用され、例えば洗剤や洗濯用洗剤などに使用されています。