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コネクタの吸水性

コネクタハウジングのブリスターを回避するには、成形パーツの吸水性を抑える必要があります。ハウジング樹脂に水分が浸透し過ぎると、膨れが発生するからです。特に、PCB の SMT はんだ付けがよく行われる環太平洋地域では、コネクタが高温多湿にさらされ、水分が浸透しやすくなるため、注意が必要です。

ブリスターが発生する温度は、コネクタの肉厚、含水率、加熱速度、リフローピーク温度など、様々な要因に左右されます。たとえば、ブリスターが発生する前のコネクタの含水率の許容範囲は、ピーク温度が高くなるほど狭くなるため、ピーク温度が高くなる鉛フリーはんだ付け工程では、ブリスターが発生する可能性がそれだけ高くなります。鉛フリーはんだ付けは今後も普及していくと考えられるため、ブリスターを回避できるように現行のコネクタの取り扱い方法を見直す必要があります。

吸水率
プラスチック製パーツの吸水率は、以下の要因によって決まります。

  • パーツの肉厚

    肉薄パーツの方が、水分平衡に達しやすい。

  • 相対湿度

    相対湿度が高いほど、吸水性が高い。

  • 気温

    相対湿度が一定の場合、気温が高いほど、吸水性が高い。

  • 高い気温および相対湿度にさらされる時間

パーツを高温および相対湿度にさらさなければ、耐久性を高め、ブリスターの発生率を最小限に抑えることができます。

パーツの肉厚
パーツの肉厚は、吸水時間や吸水性だけでなく、脱着速度やパーツの加熱速度にも影響を与えます。

  • 吸水速度は、肉厚のあるパーツの方が遅くなります。
     
  • 肉厚のあるパーツは、薄肉パーツと比べ、ブリスターが発生するまでに時間がかかります。
     
  • 樹脂によって、肉厚が非常に薄いコネクタは、水分の脱着速度が極めて速く、ブリスターが発生する閾値に達しないため、ブリスターの発生率が低くなります。

Stanyl を材料とする肉厚が最大で 0.5mm までのパーツは、水分の脱着速度が非常に速いため、高温鉛フリーはんだ付け工程の PCB 温度プロファイルでもブリスターが発生することがありません。

部品の耐湿性レベルに関連する規格としては、パーツの取り扱い方法 (梱包、出荷、保管計画) を規定している IPC/JEDEC J-STD-033A があります。

LCP を使用していないコネクタの大半は、IPC/JEDEC J-STD-020B 耐湿性レベル (MSL) で「2 – 5a」の認証を得ていますが、上記の IPC/JEDEC J-STD-033A 標準に準拠するには、以下のような梱包を行う必要があります。

  • 防湿バッグに梱包
  • 乾燥剤を使用
  • MSID (Moisture-sensitive identification label) を貼付
  • 注意ラベルを貼付

コネクタメーカーやボードメーカーにとって指針となるこの J-STD-033A は、鉛フリーの表面実装時にコネクタ樹脂に発生するブリスターに起因する組み立ておよび生産性の問題を最小限に抑えることを目的としています。

クイック リンク

ブリスター

鉛フリーコネクタ

流動性

吸水性

水分分析

はんだ付けの予備乾燥

コネクタ強度

コネクタ変形

コネクタ JEDEC規格

防湿バッグ