電気自動車とハイブリッド車のパワートレインの世界的な成長が加速するにつれて、いっそう効果的な自動車用熱管理システム(TMS)の必要性も高まっています。効果的な熱管理システムが不可欠であるのは、それが主要なシステムの温度を制御して耐用年数を延ばし、エネルギー消費を削減するからです。電気システムとハイブリッドシステムが直面する設計上の課題は異なるため、素材を特定する前に、それぞれの用途における独自のニーズを考慮することが重要です。
純粋なバッテリー電気自動車システムでは、実際の動作温度はその車両の耐用年数を通して低くなります。ただし、熱管理システムの稼働時間は2倍になります。車両が停止している間、寒い環境ではバッテリーを暖めるためにシステムが連続して作動する必要があるためです。
稼働時間が長くなると、素材が防湿性のあるグリコール液への暴露に耐えなければならない時間が2倍になります。普通自動車では、この暴露時間は平均1,000~3,000時間です。完全な電気自動車では、それが平均6,000~10,000時間に増えます。
「ハイブリッド」という名前が示すように、ハイブリッド車のパワートレインは、内燃機関システムと電気モーターを組み合わせています。エンジニアは標準サイズの車両プラットフォーム内に2つの電力システムを収容する必要があるため、システム全体がよりコンパクトな空間に押し込められ、放熱が難しくなります。
この課題に対応するには、135◦C~150◦Cの高温条件下でテストされる熱に強い素材を、自動車メーカーが選ぶことが重要です。
熱管理に適した素材ソリューションを選択するには、熱暴露時間、熱暴露温度、耐加水分解性を考慮することが大切です。設計上のそれらの課題を克服するため、DSMは素材ソリューションの多彩なポートフォリオを用意しています。例を挙げます。
ますます高度化する車両用熱管理システムに適した素材を選択するのは難しいことですが、DSMがお手伝いします。自動車の熱管理に最適化した素材を検索するには、plasticsfinder.comにアクセスしてください。お問い合わせや技術的なご質問に関しては、dsm.com/contactdepにアクセスしてください。
15 March 2019