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DSMはコネクティビティ革命において優位な立場にあります

2018年 9月 18日
  • Rob Crowell(ロブ・クローウェル)DSMエンジニアリング・プラスチックス、チーフ・コマーシャル・オフィサー(CCO)

高性能プラスチックのイノベーションが自動車とエレクトロニクスの創造的破壊を可能に

自動車とエレクトロニクス市場は急速に変化しています。イノベーションによってこれらの業界のあり方は抜本的に変わり、競争力そのものが再定義されます。早急な技術革新の必要性を理解している企業が市場のトップに登りつめることになります。遅れをとった企業は市場シェアの獲得に苦慮するか、市場についていくことにも苦戦するでしょう。これらの業界がとてつもなく大きい変換期に差し掛かっている中、長い歴史を持つ企業が消滅し、新しく革新的なスタートアップ企業が頭角を現すことが見込まれています。

輸送がコネクテッドカーの時代へと進化するにつれて、自動車とエレクトロニクス業界はかつてない形で近づいています。1950年にはエレクトロニクスが車両の価値に占める割合は1%に過ぎませんでしたが、2020年までには35%、そして2050年までには50%に増えると予想されています (Statista:Automotive electronics cost as a percentage of total car cost worldwide from 1950 to 2030)

プラスチックは、エレクトロニクス業界の革命において重要な役割を果たしてきました。設計者が小さなスペースにより高い電圧を導入することを可能にし、小型化のトレンドをリードしたのです。より少ないもので多くを行うように設計されており、製品のライフサイクル全体にわたって効率を向上します。また、デバイスの演算能力が増加する中で、小型化を実現しながら安全性を向上するように設計されています。

コネクテッドカー、自動運転、モノのインターネット、そして持続可能なサーキュラー・エコノミーへの今後の需要に自動車業界が対応するにつれ、車の電化がますます進むことになります。それに伴い、各車両に使用されるプラスチックの重量も増加の一途にあり、2020年までには車両1台あたり350kgを超えると予想されています。車両へのプラスチック素材の使用は既に急増しており、今日の車両は2014年のものに比べてプラスチックを75%増やしています(IHS:Polymer Demand in Automotive Field)。

こうしたトレンドは、長期にわたって確立された市場に多大な影響をもたらします。現在のプラスチック市場は、急速な需要の変化のために混乱状態にあります。多様な用途に対応できるようバランスの取れた特性を持つプラスチック素材のイノベーションを加速する必要性が高まっています。より幅広い協力と集団的なイノベーションを通じて革新と開発のプロセスが加速するのに伴い、従来のパートナーシップが見直されています。この見直しによって、業界のパートナー達は、目まぐるしく変化する市場の需要を満たすよりよいアイデア、デザイン、ソリューションを捕捉できるようになります。この進化においてエンジニアリング・プラスチックは重要な役割を果たすことになります。しかしそれは、革新的熱可塑性プラスチック技術への大規模な再投資の必要性を市場が認識してはじめて実現します。

プラスチック業界の変動

昨年のプラスチック業界は、独自の市場課題に直面しました。サプライヤーの統合、原料の占有、少数のサプライヤーによるさらなる市場独占などが見られました。米国では、とりわけ被害の大きかったハリケーン・シーズンを経験し、原料と中間体のプラントの停止、工場閉鎖に追い込まれました。また、ベンゼンおよびシクロヘキサノンのような他の中間体を中心に原料価格が上昇しているほか、中国の生産ユニットは公害対策のために一時的な閉鎖を余儀なくされています。このような中で、自動車とエレクトロニクス業界は、必要な場所・時期に、高性能プラスチックの納入を早急・柔軟かつ確実に行うよう要求しています。供給の限界、需要の大規模な変化、原料の値上がりから、結果的には当然高性能プラスチック材料の価格も上昇すると予想されます。

イノベーションにおける協業

この急速に変化する世界において競争力を維持するには、イノベーションへの早急で柔軟なアプローチにより、新市場の機会をつかむのを支援する素材パートナーが必要になります。DSMはこれらの業界の変化をタイムリーに予測し、長年にわたって自動車とエレクトロニクス両方において強固な立場を構築することに取り組んでいることから、まさにそのようなパートナーであると言えます。最近では世界中のあらゆる場所で、新車の約90%、そしてモバイル・エレクトロニクスのほぼすべてにDSMの材料が採用されています。中国に進出した西洋初のエンジニアリング・プラスチック会社の一つとして、DSMにはエレクトロニクス用途におけるニーズと特殊性に取り組んできた実績があります。またエレクトロニクス業界向けの新しいポリマーの開発に積極的に投資しているエンジニアリング・プラスチック会社は他にありません。例えば、ForTiiには、何千回もの引っ張り操作や差し込み操作に耐える強度を持つように設計されたグレードがあり、NMT、LDS、PVDなどの高温加工に最適であるほか、高度の流動性によって薄肉デザインを可能にしサイクル時間を向上します。

幅広いポートフォリオ

DSMのパートナーシップのアプローチは、共同開発を通した迅速かつ効果的なイノベーションで知られています。当社で進行中のイノベーション活動には、自動車とエレクトロニクス向けの多様なアプリケーション用の新しい高性能素材とエンジニアリング・プラスチック素材が含まれています。これらの素材により、厳しいCO2排出規制を満たすために2025年までに必要とされる約200kgの車両重量削減をOEMが達成することが可能になります。例えば当社のForTiiAceは、パワートレイン、シャーシ、熱管理アプリケーションなど非常に厳しい自動車用途でのダイカスト合金に代わるものです。ForTiiAceは最大150℃までの連続使用温度で安定した機械的性能を持ち、高温での長期的強度と優れた化学安定性を求められる用途において好まれています。これらの素材は他のポリフタルアミドに比べガラス転移温度が大幅に高く、自動車用油脂や化学物質に対する耐性もPEEKなどの高性能材料に比べ高いことで、競合する材料に勝っています。

また当社は、湿度と高温に曝される自動車用コネクター、制御デバイス、センサー向けにArnitePBTを開発しました。これらの耐加水分解性グレードのポリブチレンテレフタレートは、ピーク温度が継続的に上昇するエンジン周辺の用途に最適です。ポリアミド6および66、ならびに標準的なPBTは、これらの非常に高熱の環境では機械的特性を維持することができません。ArnitePBTは、高温多湿の環境における機械的特性の保持に優れ、結晶化のフローと速度の点で実質すべての競合素材をしのぎ、生産サイクル時間を短縮します。

また当社は、スマート・ホームのインテリジェントな電化製品向けにAkulonSafeConnectEcoPaXXPA410グレードを開発しました。これらは家庭用および同様の電化製品の安全に関する国際規格であるEN 60335-1を上回っており、人間による直接的な監視なしに動作することができるエレクトロニクスによって、重大な結果につながる可能性のある電気故障のリスクが増大することがないことを確かにしています。当社の素材は、わずか0.4mmの厚さでUL 94燃焼性規格の最高等級であるV-0を達成しています。これにより、製品が850℃で点火することなくIEC 60695-11-10のグローワイヤテスト(GWT)に合格し、400Vの比較トラッキング指数(CTI)を保持することを確実にしています。当社はその他、CTI 600Vのハロゲンフリーの難燃性化合物も提供しています。

生産能力拡張

自動車業界とエレクトロニクス業界両方の最新の課題に対応するための継続的な新グレードの開発に加え、当社では高性能プラスチックの生産能力をタイムリーに拡張してきました。当社は自動車とエレクトロニクス向けの材料分野で堅実に成長し、それを受けて生産能力の拡張が必要になりました。現在当社は、StanylForTii 、およびEcoPaXX製品の大幅な生産能力増強に向け、オランダのエメンとヘレーンにあるポリマー工場の生産能力を拡張しています。またArnitelの生産能力も今年中に増強します。

さらに当社とNHUとの新しい合弁会社は、自動車、エレクトロニクス、水管理および産業向けアプリケーション用の高性能ポリフェニレンサルファイド(PPS)化合物を提供します。これによって高温性能のエンジニアリング・プラスチック製品がポートフォリオに追加されることになり、熱可塑性プラスチックポリエステル、ポリアミド6、そしてポリアミド66における当社の商品群を補完します。

製品イノベーション、ポートフォリオ拡充、生産能力増強に向けた取り組みにより、DSMは自動車業界とエレクトロニクス業界の現在および近い将来のパラダイムシフトを実現する上で優位な立場にあります。

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