DSMエンジニアリングプラスチックス

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金属から樹脂への置き換え CAEによって効率的に検証可能に

2018年 12月 21日
  • Masaya Murayoshi (村吉 政也)ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラスチックス 技術開発本部 CAEマネージャー

皆さんは「CAE(Computer Aided Engineering)」をご存知でしょうか?これはコンピューターを使って仮想的に検証を行う技術のことです。CAEは様々な分野で利用されており、皆さんに身近なCAEの例として、流体解析と呼ばれるものがあります。最近の天気予報で台風の進路がどう進むか予測する映像をご覧になったことがある方も多いと思います。あの進路予測には、流体解析の技術が使われています。

DSMでは、お客様の樹脂製品がどのような強度を持つのかを、CAEを使って、お客様のご相談に応じて仮想的に検証を行う技術サービスを提供しています。金型に流した樹脂が、どのように流れるか。そして出来た部品のどの部分がどの程度の強度や剛性を持つか。コンピューター上で仮想的に強度試験や樹脂成型を行うことで、これらを確認することができるのです。

例えば、自動車のエンジンの構成部品の一つとしてAir Intake Manifold(AIM)と呼ばれる部品があります。エンジンの各シリンダーに均一に空気を取り込むための吸気機構の一部となっています。この部品は、従来はアルミダイキャストなどの金属製が主流でしたが、車両の軽量化や製造コスト削減、デザインの自由度向上などの目的のために、現在では樹脂化が主流となりました。実際に試作品を作るとなると、その一つ一つで強度試験や剛性試験を行うためにコストの面からも労力の面からも部品メーカーにとって大変大きな負担となります。一方CAEを使用することで、実際に試験のための試作品を作る必要がなく、容易に形状変更を行うことができ、様々な条件での評価をコンピューター上で行うことができます。これによってメーカーは、試験にかかるコストや時間を低減できることになります。

DSMのCAEで特徴的なのは、金型で成型した部品の繊維配向を加味した強度評価が短時間で行える点です。例えば、メーカーにおいて、ガラス繊維などで材料強度を補填した材料グレードが金属代替グレードとして選定されたとします。ガラス繊維補強されたグレードを使用して金型で成型された樹脂製品は、ガラス繊維の流れ方向による材料強度への影響を考えながら強度評価することが求められます。この影響を一般的なCAEソフトで計算する場合には、通常膨大な計算時間がかかります。DSMでは最新のCAEソフトウェアと材料メーカーとしてのノウハウを駆使して、この問題を考慮しながら、短時間で行える技術確立に力を注いできました。

自動車業界においては今後、環境にやさしい電気自動車の普及に伴い、様々な金属部品を樹脂に置き換える動きがどんどん加速していくことが予想されています。部品製造に携わるお客さまが新たに樹脂への置き換えを検討していくにあたり、DSMはCAEによる低コストかつ効率的な設計検証の技術サービスで、お客さまをサポートしていきます。

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