トーキングニュートリション編集部

ピーター・ヴァン・ダール、DSM 栄養製品担当上級副社長

満期前に生まれた早産児には、満期産児と同様に体重と栄養素の貯蔵を増やし、腸などの未成熟な臓器を適切に成熟させるために、より高い栄養が求めらます。これには、多くの場合、より個別化された食事や経腸栄養や非経口栄養の組み合わせが必要になります。栄養ケアのやり方は病院によって異なる可能性があるため、基準やプロトコルを文書化しておくことは、病院と家庭の両方にで介護者が最適な摂取慣行を確保する上で大いに役立ちます。²

EFCINは、複数の栄養ケアの基準を提示しており、その中で早産児の栄養サプリメントの役割は重要な要素になっています。その他の栄養ケアの基準には以下が含まれます。

• 早期の非経口栄養の効果的な実施
• 早産児の経腸栄養の確立
• 病院内および退院後の乳幼児の授乳に関する家族教育および訓練
• 後期早産児の摂食
• 新生児室での成長監視
• 早産児への母親の母乳の提供
• 母乳バンクの役割に関するガイダンス
• 早産児に対する栄養サプリメントの役割に関する知見
• 早産児用調整粉乳の役割に関するガイダンス
• 栄養慣行の書面による基準

EFCNI基準は、栄養不足のリスクを軽減するためにサプリメントを提供することの重要性について伝え、医療専門家向けに栄養不足のスクリーニングを実施する方法に関するトレーニング教材や、処方箋や利用可能なサプリメントに関するアドバイスなどを提供します。

EFCNIには、31か国からの220名を超える人々の学際的な協力に基づき、親とともに産科、新生児学、小児科、心理学を含むさまざまなバックグラウンドの専門家が参加しています。親と医療従事者が協力することにより、最新の科学に基づき、すべての主要な利害関係者、すなわち親と医療従事者にカスタマイズした基準が保証されます。DSMのような支援組織は、市場で実現する上で役立ちます。

基準では、栄養強化された母乳と早産児用調整粉乳は、栄養素に適合した摂食ガイドラインに沿って提供された場合、早産児のほとんどの栄養要件を満たすと述べてられています。

ただし、EFCNIは「一部の主要栄養素または微量栄養素の摂取は、多くの場合不十分である。これは、特定の病状と栄養不足の両方から引き起こされる場合がある。」とも指摘しています。

さまざまなサプリメントは、必要な栄養素摂取量と実際の栄養摂取量のギャップを埋めることができます。 より重要な栄養素には、脂溶性ビタミン、鉄、亜鉛、ナトリウム、タンパク質などがあります。

また、ヴァン・ダエルは「EFCNIのケア基準が、早産児の管理における栄養の重要な役割に関するガイダンスを提供し、オメガ3脂肪酸、脂溶性ビタミン、鉄、亜鉛、ナトリウム、およびタンパク質に焦点を当てていることは喜ばしいことです。当社は、世界レベルで早産児の栄養ケアを適切に管理し、さらに最適化することのできる方法について、親、介護者、医療業界、そしてEFCNI自体とさらに協力していくことを楽しみにしています。」と語っています。

早産児の栄養サプリメントうの短期的なメリットには、栄養不足のリスクの軽減が含まれ、長期的なメリットには、長期的な成長阻害、貧血、くる病のリスクの軽減が含まれます。

それぞれの早産児に最適な栄養サポートを開発するには、専門家のアドバイスと各早産児にカスタマイズした栄養サポートを可能にするソリューションが必要です。DSMでは、早産児が健康で長生きできるように、全力を尽くしてそのニーズにお応えします。

DSMが乳幼児の栄養をサポートする方法の詳細については、妊娠前と幼児期の栄養のページにアクセスしてください。