β-カロテンはすべての家畜や家禽にとってきわめて有用な栄養素です。これを合成できるのは植物だけで、動物には合成できないので、動物は食料として摂取する形でしか体内に取り込むことができません。
動物の飼料に自然な形で含まれているβ-カロテンの含有量は一定でないので、飼料中に常に十分な量のβ-カロテンを含有させるには、これを添加する必要があります。
酪農の収益性は繁殖力を高めることで改善します。それには以下のような理由があります。
· 出産間隔を短縮すると牛乳の生産量が増え、売却できる仔牛の数も増加します
· 出産する牝牛の数が増えるため、再調達費用が低下します
· 精液代、人件費、獣医療の費用が低減します
· 授乳終了まで牝牛の健康状態を良好に保ちます
繁殖能力の低さにはいくつかの要因が考えられますが、基本的原因は卵巣機能の低下です。以下はROVIMIX® β-Caroteneが大きな効果を発揮した例です。
β-カロテンは卵巣に高濃度で含まれていて、卵巣の機能に直接的な影響を及ぼすことがわかっています。そのため、β-カロテンの含有水準が低い牝牛は繁殖力が弱くなる傾向にあり、補給の効果が大きいと考えられます。
特にトウモロコシと穀物飼料をベースとする飼料はβ-カロテンの含有量が不足しています。繁殖力の低い牝牛にROVIMIX® β-Caroteneを添加すると、以下のような効果が期待できます。
· 発情兆候と排卵率が高まります
· プロゲステロンのレベルが高まり、その結果胎児死亡率が低下します
· 胎児の質が改善します
以上の結果、発情行動が強化され、繁殖率が向上します。妊娠率は11%から22%に高まり、受胎間隔は最高30日間短縮されることが確認されています。
ROVIMIX® β-Caroteneを添加した飼料で育った牝牛は脂肪分の含有量が適正な乳を分泌する割合が高いことも明らかになっています。
乾乳期の牝牛にROVIMIX® β-Caroteneを給与したところ、初乳の質が向上する事例も明らかになっています。β-カロテンは肺炎や下痢の発症を抑え、仔牛の健康状態を改善します。
商業的農場での試験の結果から、乳牛の飼料にROVIMIX® β-Caroteneを添加すると投資回収率が8:1以上に高まる可能性があることが判明しました。
ROVIMIX® β-Caroteneは反芻動物の飼料に広く使用されており、以下のような特徴があります。
· ミネラルや特殊飼料中での安定性
· 高水準の生体利用効率
· 粒子の大きさが適正で、粉塵が出にくい
· 発育が改善し、収益性が高まります