Tokyo, JP, 19 6 2017 06:00 CEST
ライフサイエンスとマテリアルサイエンスのグローバル企業であるDSM社では、中国大手カメラメーカーのYI Technology(イー テクノロジー)向けに高機能の熱可塑性エラストマーArnitel® TPEの供給を開始します。Arnitel®は、ミラーレスカメラの新製品『Xiaomi Yi M1』のハンドグリップの素材として採用され、より優れたグリップ力と滑らかな触り心地を実現します。
YI Technologyは、近年、スマホとの接続や撮影技術の向上を消費者に訴求しています。そうした製品の1つとして昨年に発売開始されたXiaomi Yi M1は、わずか280gと軽く、スマートフォンのようなタッチパネル式のシンプルかつ簡単な操作から人気を博している製品です。このたび、Arnitel®をハンドグリップに採用したことで、より触り心地が良くなり、手振れ対策の一助となりました。また、現在は、Xiaomi Yi M1の2つのモデル、ストームブラックとアイスシルバーにArnitel®の黒色バージョンが採用されていますが、DSMではArnitel®白色を開発しており、今後投入される予定の新モデルに提供する予定です。
Arnitel®は、二色成形に最適なため保護機能と美観に優れていることが特徴です。そのため、スマートウォッチやフィットネスリストバンド、ブルートゥースイヤホンなどに多く採用されています。また、ストラップやスマートフォンカバーの素材としても幅広く使用されていますが、カメラのハンドグリップとしての使用は今回が初めてのケースです。また、ポリカーボネート(PC)との接着性にも優れており、事実、Xiaomi Yi M1ではPC/ABS樹脂とArnitel®を結合して使用しています。
Arnitel®を採用した製品は、肌への刺激やアレルギー起因の心配(ポリアミドはUSPやISOから生体適合性を認証されている)がなく、優れた触感を提供します。また、劣化の原因となる汗やスキンケアオイルなどの液体や紫外線にも強いため、触り心地の良さが長期間持続します。メーカーにとっての使いやすさもArnitel®の特徴で、射出成型によって簡単に大量生産ができ、ABS樹脂や熱可変性のポリエステル、ポリカーボネートといった他の熱可塑性プラスチックとともに被覆材量としても使用することができます。さらに、100%リサイクル可能な素材です。
こうした特徴から、ブルートゥースオーディオや保護ケースなど、優れた触感が求められる様々な製品へと用途を拡大していくことが期待されています。
DSMとYI Technologyは、Xiaomi Yi M1向けのハンドグリップの開発に向けて、密接に協力してきました。DSMでは、素早いレスポンスなどのローカルサポートと、ヨーロッパや中国を拠点とした研究や用途開発といったグローバルサポートを組み合わせて実現したこのたびの実績をもとに、日系メーカー各社への提案を強化していく考えです。
YI Technology カメラ製品ディレクターHou Shuangquan氏のコメント;
この素材とDSMの協力に心から感謝しています。
DSM エレクトロニクス・マーケティング・マネージャー Martin Chenのコメント;
DSMの中国チームとともに、開発プロジェクトを素早く進め、製品化を素早くすることができました。
DSM社は、科学をベースとして健康、栄養、材料分野で活躍しているグローバル企業です。ライフサイエンスとマテリアルサイエンスにおける独自の技術を組み合わせることで、経済的繁栄、環境問題への取り組み、そして社会の発展を促進し、DSMと関わる全ての人々にとって持続可能な価値を創造します。また、DSMは食品や栄養補助食品、パーソナルケア、飼料、医療機器、自動車、塗料、電気・電子機器、ライフプロテクション、代替エネルギー、バイオベース素材などのグローバル市場において、顧客企業の業績向上・維持に貢献できる革新的なソリューションを提供します。年間の純売上高はおよそ100億ユーロ、社員数は25,000名で、Euronext Amsterdamに上場 しています。
詳細については www.dsm.com をご覧ください。
* 本リリースは2017年6月15日にDSM社から発表されたプレスリリースを抄訳したものです。