DSMがバイオテクノロジーの技術革新150周年を祝う

DSMがバイオテクノロジーの技術革新150周年を祝う

Delft, NL, 05 9 2019 09:00 CEST

栄養、健康、持続可能な暮らしなどの分野で事業を展開するグローバル・サイエンスカンパニー、Royal DSMは、150年におよぶ発酵とバイオテクノロジーの専門技術と技術革新を記念して、オランダのデルフトにある自社施設でこれを祝します。Royal DSMの前身であるRoyal Dutch Yeast and Spirit FactoryおよびRoyal Gist-brocadesの強固な基盤をもとに、DSMは今日のバイオテクノロジーの資産と専門技術により、産業用バイオテクノロジーの分野で世界のトップ3にランクインしました。DSMの総売上高の20%はバイオ関連であり、DSMのニュートリション事業は、現在DSMの純売上高の70%を占めています。この事業はデルフトで、食品や飲料に使用する酵母や酵素から始まりました。

バイオテクノロジーに基づくソリューションは、気候変動、資源の不足、循環性、急増する世界人口に対する健康的な栄養摂取の実現など、世界最大級の問題に対処するための鍵となります。

1869年以来、デルフトの施設で生み出された技術革新の多くが社会に浸透しています。例えば、ペニシリンを大量生産するための生産菌株とプロセス、また、さまざまな食品や飲料の防腐に広く利用される天然の抗真菌性食品保存料、そして酵素により、世界の何百万という乳糖不耐症の人々が栄養豊富な乳製品を摂取を可能にするなどが挙げられます。DSMが生んだ最近の技術革新には、Veramaris社の藻類由来のオメガ3オイルと、Avansya社のカロリーゼロの甘味料があります。オメガ3オイルは、持続可能性の高い養殖と、消費者にとってより健康な魚の提供を実現させています。

DSMにとって、バイオテクノロジーは技術革新の重要な柱であり、成長の原動力です。DSMはデルフトの豊かなバイオテクノロジーの遺産を基盤に、企業とナレッジ・インスティテュートの相互間でバイオテクノロジーの技術革新を加速させることを目的に、デルフト工科大学、デルフト当局、南ホランド州、地域経済開発機関InnovationQuarterとの緊密な連携のもと、先ごろバイオテック・キャンパス・デルフトを設立しました。このヨーロッパにある画期的なキャンパスは、バイオテクノロジー分野のスタートアップ企業、技術・サービスプロバイダー、中小企業、既存企業を受け入れており、持続可能でバイオを基盤とした循環経済への移行を促進するエコシステムを構築しています。開放的な技術革新のキャンパスでは、研究からパイロット試験、スケールアップから生産や商業化まで、技術革新サイクル全体がサポートされています。

以下は、DSM社CEO兼取締役会長Feike Sijbesma(フェイケ・シーベスマ)のコメントです。「私たちのバイオテクノロジーのルーツはデルフトにあり、この遺産がDSMにもたらす経済的、環境的、社会的価値を誇りに思います。微生物、例えば酵母や細菌、藻類を利用すると、世界最大級の課題を解決するにあたり、経済的、環境的に利点があることがますます明らかになってきています。その上、先駆者であるジャック・ファン・マルケンが1869年に打ち出した社会的企業家精神と、人々と社会を支援する活動は、150年が経過した今日も当社の文化に根付いているのです。」

以下は、経済・気候政策大臣Eric Wiebes(エリック・ウィーブス)のコメントです。「すでに150年間、DSMとその前身の企業は、オランダのデルフトで経済的な成功を収めてきました。その成功の鍵は、DSMが常に変遷を続けていることだと思います。すなわち、DSMは技術革新を活用し、市場と社会のいずれにおいても、変化の形に適応しているということです。長年に亘って、DSMのバイオテクノロジーの技術革新が環境に貢献してきた事例は、数多くあります。そして、私たちが現在直面している環境や気候の変化は、さらに多くの技術革新を必要としており、DSMは、他の多くの企業の模範となることでしょう。」

スモールライフ・ビッグインパクト展 – 酵母の150年

150年を記念して、DSMと世界初の微生物博物館アルティス・マイクロピア(ARTIS-Micropia)は、「スモールライフ・ビッグインパクト:微生物が世界を作る」というタイトルのユニークな特別展を開催します。この展示では、地球上に生命を生存させる上で、微生物とバイオテクノロジーが果たす重要な役割を見ることができます。また、気候とエネルギー、循環性、食の安全など、世界で最も大きな課題にも取り組んでいます。さらに、DSMとデルフトのDSMの前身企業の比類ない歴史物語と、創立の父ジャック・ファン・マルケンについてもご紹介しています。科学者であり実業家でもある彼は、パン用酵母を生産するため、1869年にこの地にNederlandsche Gist- en Spiritusfabriek社を設立しました。社会的企業家精神に独自に取り組み、時代のはるか先を歩いていたのです。この期間限定の展示は、デルフトのDSMにあるオランダの歴史的建造物Het Grote Kantoorで開催されます。一般公開は2019年9月12日~12月15日で、入場は無料です。詳細については、https://www.150jaargist.nl/en/ をご覧ください。

DSM – Bright Science. Brighter Living.™

Royal DSMは、栄養、健康、持続可能な暮らしの分野において意欲的に事業を展開する目的主導型のグローバル企業です。DSMは、すべての人々の生活を豊かにすることを目指しています。利害関係者の皆様、すなわちお客様、社員、株主の皆様、そして社会全体に対して経済的、環境的、社会的価値を創出しつつ、自社の製品とソリューションを駆使し、世界で最も重大な課題の解決に取り組んでいます。DSMは、食品や栄養補助食品、飼料、パーソナルケアおよびアロマ、医療機器、環境に配慮した製品および用途、新たなモビリティとコネクティビティの分野において革新的なソリューションを提供します。DSMおよび関連会社の年間の純売上高はおよそ100億ユーロで、社員数は約2万3,000名です。1902年に設立されたDSMは、Euronext Amsterdamに上場しています。詳細はwww.dsm.comをご覧ください。

* 本リリースは2019年9月5日に DSM 社から発表されたプレスリリースを抄訳したものです。