プレスリリース

DSM、植物由来の高性能ポリアミドEcoPaXX® B-MB PA410を日本精工の転がり軸受用保持器に提供

2021年9月27日

栄養、健康、サステナブルな暮らしの分野で意欲的に活動するグローバルサイエンス企業であるRoyal DSMは、植物由来の高性能ポリアミドEcoPaXX® B-MB PA410が日本精工株式会社(以降、日本精工)の転がり軸受用耐熱樹脂保持器に採用されたことを発表しました。植物由来の材料を使用した転がり軸受用耐熱樹脂保持器は世界初となります。 

DSMエンジニアリングマテリアルズ事業部門では、2030年までに、植物由来または、リサイクルベースの製品を、すべての製品群に導入することを発表し、お客様やパートナー様のサステナビリティ実現に貢献しています。

DSMの植物由来のEcoPaXX®は、トウゴマといった植物由来のモノマー(化学基礎原料)が重合原料となり、70%植物由来の高性能ポリアミドPA410です。さらに、バイオマスバランシング方式により、100%植物由来のEcoPaXX®B-MBグレードも2019年に上市してます。この度、日本精工の転がり軸受用耐熱樹脂保持器にEcoPaXX®B-MBグレードが採用されました。EcoPaXX®は、機械特性に優れているため、従来の耐熱樹脂保持器であるPA66製保持器と同等もしくはそれ以上の性能を発揮します。今後、幅広いお客様への製品提案により、日本政府が目指している2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

耐衝撃性、耐クリープ性、剛性などの特性に優れている植物由来のEcoPaXX®は、PA66の代替品としても自動車部品用途としてご使用いただけます(図1参照)。PA66からEcoPaXX® B-MB PA410への置き換えで、カーボンフットプリント(ライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの量をCO2に換算したもの)を91%低減、樹脂1kgあたり5.9kg削減することが可能です(図2参照)。また、EcoPaXX® B-MB PA410は、独立した第三者機関による検証により原材料入手から製品出荷まで100%バイオベース(28%マスバランシング式)の認定を受けています。

DSMエンジニアリングマテリアルズ 日本・韓国・東南アジア地域 コマーシャルディレクターの高雄良平は次のように述べています。「この度、植物由来のEcoPaXX® B-MB PA410が、ベアリング大手である日本精工様のサステナビリティ実現に貢献できる材料として採用されたことを誇りに思います。植物由来のEcoPaXX® B-MB PA410は、PA66よりも低吸水で、機械特性に優れており、例えば自動車や電気製品など、要求特性が厳しいアプリケーションに適しています。DSMエンジニアリングマテリアルズは、お客様のサステナビリティニーズに貢献すべく、今後も植物由来、リサイクルベースの製品を上市していきます。」

図1 【植物由来EcoPaXX® B-MB PA410とPA66の機械特性比較(提供: 日本精工株式会社)】

図2【植物由来EcoPaXX® B-MB PA410とPA66のカーボンフットプリント比較】

 

DSM – Bright Science. Brighter Living.™

Royal DSMは、栄養、健康、サステナブルな暮らしの分野において意欲的に事業を展開する目的主導型のグローバル企業です。DSMは、すべての人々の生活を豊かにすることを目指しています。ステークホルダーの皆様、すなわちお客様、社員、株主の皆様、そして社会全体に対して経済的、環境的、社会的価値を創出しつつ、自社の製品とソリューションを駆使し、世界で最も重大な課題の解決に取り組んでいます。DSMは、食品や栄養補助食品、飼料、パーソナルケアおよびアロマ、医療機器、環境に配慮した製品および用途、新たなモビリティとコネクティビティの分野においてイノベーティブなソリューションを提供します。DSMおよび関連会社の年間の純売上高はおよそ100億ユーロで、社員数は約2万3,000名です。1902年に設立されたDSMは、Euronext Amsterdamに上場しています。詳細はwww.dsmjapan.comをご覧ください。

将来予測に関する記述

本プレスリリースには、DSMの将来の(財務的な)実績と状況に関して、予測に関する記述が含まれている場合があります。当該記述は、DSMの現時点での予想、推計、予測、および当社にとって現時点で入手可能な情報に基づいています。当該説明には予測困難な特定のリスクと不確実性が含まれるため、多くの要因により実際の業績と状況が当該説明と大きく異なるものになる場合がある点につきご留意ください。DSMは、本プレスリリースに記載された将来予測に関する記述について、法律により義務付けられる場合を除き、最新情報を提供する義務を負いません。

本リリースに関するお問い合わせ先

原田 愛 (Ai Harada)

DSM 株式会社
広報担当:原田
email:ai.harada@dsm.com